鳥の絶食と強制給餌
3月24日シロボタンインコの幼鳥、アシュラルをお迎えしました。
ペットショップでは雛枠で売られていましたが完全に羽が生え揃っていて体つきがまだ幼いかなという程度の大きさでした。
これだけ成長しきっている個体だともうそろそろ皮付きの餌を一人で食べれる時期にさしかかる頃ですが、ペットショップの店員さんがまださし餌をしていると言っていたのでヒナ用のベビーフードを与えて様子を見ようと思いきや……食べない。
警戒心がついてくる頃もあって、断固拒否の威嚇をされました。念のためダンボールハウス(保温と目隠し)の中に作ったベビーフードとシードを撒いて様子見。
2時間後確認してみると、小さな糞が1つと絶食糞が2つ。。。
店員さんが「この子アワ玉食べないんで、アワ玉を食べないとなると腹持ちが悪いしご飯の回数を増やしてあげてください」……「朝食べてから食べてません」と言っていたのを思い出す。
糞の様子を見る限り朝どころか、ろくに食べてない状態なのはすぐにわかった。
おそらく環境が変わった心因性の絶食状態で、あと2日たっていたら感染症にかかりやすい状態になってたのは明白。
絶食はオカメインコに多いのは知っていたけど、ボタンインコもなるのか…と。
まだ小さいボタンインコにはよくない状態だとすぐに判断。
見ていると撒いたシードをやんわりつまんで噛んでるところまではいいけれど嘴の横から中身がパシパシ飛んでいってうまく食べれていないし、皮を剥いてもすぐ捨てる。ちゃんと摂取できているような状態ではなかった。
前に死んだオカメインコのベルを思い出して、強制給餌する事にした。
体調が悪いときなどはご飯をまともに食べれなくて絶食糞をすると2日で衰弱する。
鳥は哺乳類とは違って、哺乳類が1日かけて治せる怪我を4倍の速さで治すことができる。その反面、弱っていくのも4倍早いといわれている。
私はそれでオカメインコを助けてあげられなかった過去がある。可愛がるだけでは弱っている子を助けてあげられない。どんなに大切にしていても命は時間と一緒に無くなっていく。
早めに判断して、自分でできる限りのことはしてあげること。本当の鳥類専門病院でないと検査は散々(これもまたベルの一件で経験済み)。医者でも病鳥はほぼ治せないのが現実で、飼い主が頑張るしかない。
様子を見るというのは鳥にとって命取りな理由がそれ。4倍の速さで良くなってくれるなら医者を過信するより鳥の生きる力を信じる方が断然いい。
鳥は体が弱って体内から虫が湧いたり、感染症にかかる前に手を打つべきだと思い知ったからこそ思ったこと。
実を言うと初めての強制給餌で、病院でやり方を教わったわけでもない。
うまくできるかどうか分からなかったけど動画や色んなサイトを見て強制給餌することができたので、ここに書き残しておくことにする。
まずフードポンプ。
スドーのフードポンプを使いました。
ホームセンターなどでも簡単に手に入ります。
2.3mmの一番細い方を使いました。
次に餌。
エザクト。外国製の雛ベビーフードです。
これを茶こしなどで振るって荒い粒を取り除きます。フードの下処理をしておかないとチューブがつまって中身が出てこない上に、チューブが勢いよく外れて大変な目に会います。
ヒナにも大変危険なので必ず洗い粒は取り除いてください。
私は+αでネクトンSを微量、追加して与えました。ポンプでフードを吸い取る際に入った空気は必ず抜いてください。
私の下手な絵ですみませんが、そのうに通じる方へチューブを差し込み強制給餌します。
インコの舌は筋肉質でとても柔軟に動きます。チューブを入れる際に抵抗して押し出されますが、少し斜め横から入れると入れやすいです。
私のシロボタンインコは毛が生え揃っていて、そのうが全く見えない状態でしたが強制給餌をすることができました。
鳥には胃に繋がる穴と、肺に繋がる穴があります。
肺に繋がる穴は舌のやや奥にあり、強制給餌するときはそれより更に奥の方へチューブを送り込んでください。
私のやってみた感じでは肺に繋がる穴は開閉するので、間違えてチューブを入れてしまうようなことはないと思います。勘違いして無理やり入れようと思ってやるのなら話は別ですが…。
チューブを全て口の中に入れてしまうとそのうを突き破ったり、傷つけてしまう恐れがあるので鳥の大きからそのうがありそうな大体の位置を測ってチューブに印をつけます。
そうするとチューブを入れた時に深く入れすぎることもなく目印にもなるので安全性が増すと思います。(※私はチューブの先はライターで炙ったりせずそのまま使用しました。)
私が初めて強制給餌したときは20分ほど(フードを温め直しながら)かかりましたが、2度目では7分。3度目は3分程度でできるようになりました。
上手くチューブが入ると鳥もきょとんとした顔で暴れなくなります。その隙にゆっくり目にベビーフードを流し込んでください。
我が家のアシュラルの場合はシードも食べれるように空腹になる時間も考慮して1日2回水分少なめの3㏄を与えていましたが、鳥の大きさや体調に合わせて与えないとそのうでフードが腐敗したりするので、半日で消化しきれる量が適量です。
ベビーフードは熱過ぎるとそのうが火傷します。冷たすぎると消化不良を起こします。
我が家のボタンインコは強制給餌後、血便(胃荒れ、そのうが傷ついて血が出る)、消化不良などは全くありませんでした。
アシュラル強制給餌後にした正常な糞。
糞も絶食糞から健康な糞に戻り、弱ることなく動き回って、シードも少しずつ食べれるようになってきたので5日後強制給餌をやめました。
今では一人でシードをもりもり食べて、元気に動き回っています(笑)
初めての環境と初めての処置で鳥もすごく怖かったと思います。(そのせいか手をすごく怖がってしまって今度は私が涙目(笑))
今日も元気にいてくれて良かった!!
0コメント